イラクの人質事件と自衛隊派遣で、いっろーんなことを考えました。
ちょっと書きかけては、自分の中でいろんな意見が出まくって、
最初に言いたいと思っていたことから話がどんどん外れてしまい、
だんだんおうちが遠くなる…と首うなだれつつ放り投げることたびたび。
でもでも、やっぱ言いたい!
でもどうせ言うならすっきりわかりやすく言いたい!
コムズカしい!誰も読んでくれないぞぉ!
後でツッコまれないようにコレもアレも入れて、裏付けもとらねば!
ああんやっぱ手にあまるぅ~!
などという試行錯誤のまっただ中ですが、以下、「<国>のかしこい
ユーザーになるために」と題した5回シリーズで書いてみます。
「またそんなカタい話、もういいよ」と思っていらっしゃるあなた、
ごめんなさい。でも、ちょっと待って!
ナナメ読みでいいから、ざっと目を通して頂けたら、すんごく嬉しいです。
私の言うことにご賛同なんかされなくていいんです。
ただ、そこから何かご自分で考えるきっかけにして下さったら、
とぉぉぉぉぉっても嬉しいだけなので。
そんで、もしよろしかったらコメントもくださいませ~。
まずは、今後のメニューね。(7月4日現在:変更するかも~)
1 国家はシステム、私たちはユーザー:使い勝手をよくするためには
2 国家は想像の産物:だったら楽しい想像をしよう!
3 クセモノは恐怖と無力感:「できる」と思うことの力
4 今の日本は戦争してる:「火垂るの墓」に泣いたあなたに
おまけ 愛国心≠愛郷心
では、その1、行きまーす。
「国家はシステム、私たちはユーザー:使い勝手をよくするためには」
<国><行政><自治体>とかっていうと、なんか自分の手には余る
難しい話、手の届かない遠いこと、という感じがしちゃいます。
(それって私だけ?じゃないよね?)
でも、国をひとつのシステムとして考えてみると、少なくとも私には
わかりやすくなります。
1つの会社ってイメージするともっとわかりやすい。
私たちは、そのサービスにお金(税金)を払っている消費者。
だから、そのサービスが契約と違ったら、クレームをつけて改善して
もらうのは当たり前。
あるいは、「契約とは違うけど、もっとこうしたらいいのに」という
お客様のニーズを伝えるのもアリ。
クレームをつけても改善されなければ、あるいは他にもっといいサービスが
あるなら、契約を打ち切って他の会社に乗り換えることもできますよね。
同じ国の中の違う自治体に変えるなら「引越し」、違う国に行くなら「移民」。
国に惨事があって逃げ出すなら「難民」になりますね。
友人Mさんは、シングルマザーや子供に対するケアが充実している、
という理由で東京都武蔵野市に引っ越しました。
どんな契約か、詳しくは<憲法><条例>その他に書いてあります。
(まあたいがい「契約書」なんて、私を含め日本の人は読まないんですが~)
おぼろげな公民?の授業の記憶によると、日本は敗戦後民主主義を
採用し、「国民主権」になって、公務員は「公僕」、「三権分立」で
司法(裁判所)・立法(議会)・行政(政府)が、お互い暴走しないように
独立、監視しあうんでしたよね。
ほらね、国家は国民に対するサービス機関なんだから、イラクで人質に
なった日本国籍の人を助けるなんて、国家の基本的な義務の履行に
過ぎないでしょ。
というのが「正論」だと思いますが、もちろん、そんな美しい話は
地球上のどこにも完全には実現していません。
だって、国家っていうのは、本来「国民」のためにできてきたんじゃないから。
これは世界史だったかな、「リヴァイアサン」って覚えてる?
国家という怪物の名前です。
ほっといたら暴走して、システム内外にいる人間を踏み潰していくのが
国家だからこそ、「憲法」で手かせ足かせをはめて、暴走しないように
制御しなきゃ危ないんだ、って話だと私は記憶しています。
(ただの記憶で書いてます。違ったらごめん~)
日本政府が、人質を助けるために動いたこと(それも、お金を無駄に
ばらまいただけに見えちゃうけど。だって、現地にパイプを持っていた
はずのイラク大使館員が殺されていて、外務省が有効なネットワークを
使えたとはとても思えないんだもん)をあんなに恩着せがましくいう
からには、国民の生命を守ることが大事だなんて、ほんとは全然思って
ないですね。
日本がアメリカに軍事協力している以上、どの日本人も、イラクで
人質になった人と同じく、いつどこで(東京でさえ)どんなテロに
巻き込まれてもおかしくない。
それは、私かもしれないし、あなたかもしれない。
でも、私たち一人一人を本気で助ける気は、たぶん日本政府にはない。
北朝鮮に拉致された人たちが、20年もほっておかれたように。
政府の口ぶりを真似て人質になった人たちをバッシングした人たちは、
「自分たちが人質になっても見殺しにしていいからね」と、
国民をいやいや助ける政府を公然と支援したように私には見えます。
リヴァイアサン野放し計画に加担する自殺行為だよお?
せめて、「国民」の側だけでも、「国が国民を助けるのは当たり前じゃん。
危険を承知で人のために働いた人たちに、なんて失礼な!」って
政府にクレームをつけるべきところだったし、帰国してきた彼らを
賞賛で暖かく迎えるべきところだったのに、と私は思います。
(日本の外から見たら、あのバッシングはものすごく不思議なことだよ~)
だって、クレームをつけなかったら、政府は「国民主権」なんて
忘れるものだから。
クレームのつけ方は、政府に手紙・メールを送るとか、デモに参加するとか、
自分の気に入る活動をしている組織にカンパするとか、現政権に政治献金
してる企業のものは買わないとか、税金不払いとか、いろいろあります。
でもやっぱ、選挙。
<選挙民の大多数は「国民の生命を本気で守る政府」を望んでいて、
ちゃんとやらなかったら票は入れないからね>とわからせることが、
今の政治システムでは一番有効(だと思うけど、どう?)。
だから、今度の参院選、行ってください~。
私の希望としては、自民・公明以外の党へ票が集まるといいなと
願っているのですが。
こんなに自分の一票を使いたいと思った選挙は初めてです。
(なのに私は在留届を出すのが遅れて、選挙権を奪われているのだ。
こんちくしょうゆ!(北村薫「空飛ぶ馬」)
自分ができないことを皆さまにお願いするのも気が引けますが、
でもでも、お願いだけはさせてください。
私を含めて今の日本人は、政府がちゃんとやらなくても、
許しちゃってるように思います。
だって、日々の生活で忙しいしね。
今のところ、そんな大きな不都合はないし。
そんないろんなムズカシイこと、情報集めて考えてる暇も、力もない。
年金問題、話題になってたけど、何がどう自分に結びつくのか
よくわかんないし、いやなことが起こるとしても先の話みたいだし。
政府がちゃんとやるってどういうことか、ちゃんとやらなかったら
この先どんな怖いことが起こるか、ほとんど考えてない。
たぶん、考えないことが、一番怖いことです。
そして、国家さんの思うツボ。
ゴジラがこっちに向かっているのに、逃げないでおしゃべりしてて、
相手も逃げないからまだ大丈夫、と思ってるようなものではないかと。
あるいは、羊の群れが、何も考えずに羊飼いにお任せで動いていたら、
羊飼いの杖がいつの間にか鉄の杖に変わり、牧羊犬が狼の群れに
変わっていたようなものですね。
これはユングが「カタストロフの後に」(1945)で、ドイツの人たちが
ヒトラーに動かされたことをたとえた表現ですが、第二次世界大戦時の
日本もまさにそうだったのだと思うし、今現在そうなのだと思います。
(詳しくは<その4>で!)
「さあ私たちを食べてください」と言うか、「ただ死ぬのはイヤだから
何かする!」と思うか。
私は、「どうせ死ぬなら派手に何かして死に花を咲かせたい」と思う
タイプです。(これが追いつまると自爆テロ予備軍なので、実は私は
自爆テロをする人たちにとっても共感しやすいです)
どうせ人間一度は死ぬんだしね。
死んでから後悔したくないし(今は輪廻転生モデルで考えてます)、
言いたいことは言ってしまおう、とこんな文章も書き始めました。
何せ今日はアメリカ独立記念日。
この住宅街でも、あちこちで爆竹や花火の音がして、銃声や爆弾の
降る音のように響き、暗くなれば川べりで軍艦が花火を打ち上げます。
下記「ちょっといい話」を書いた後、ああなんか言わなきゃ!という気持が
盛り上がってこんなに長くなっちゃいましたが。
さて、<その2>はいつ書けるかな~。
香苗さま、こんにちは。
ワタクシ、選挙権を取得してから不在者投票1回のみしか履行していませんでした(ほぼ10年間)。ありとあらゆる選挙を無視しておりました。不在者投票をしたときにはあしなが育英会の方が立候補者だったので思わず行っただけのことでした。
しかしながら、今回に限っては、この参議院選挙に限っては、なぜかワタクシもじっとしていられず、今の日本がいけすかない方向にむかっている気がして、7月11日投票日にもかかわらず、さっさと先週末不在者投票してきました。香苗さまと趣向は同じです。
ちょっといい話とあわせてになりますが、スポーツや芸術に国境はなく、それらは全てを越えてすばらしい融合することを、今こそ思い起こす時が来たのではないでしょうか。そして、それを感じることの出来る人が増えることによって、平和もいや増すのではと思います。
つたない文章となりましたが、取り急ぎコメントのみにて失礼いたします。
ゆーか
ゆーかさま
コメントありがとうございました。
なかなかコメントをつけて下さる方がいなかったので、
とても嬉しいです。
同じような気持の方がいらっしゃるということも、お知らせいただいてとても嬉しいです。
いつか、国境もいろんな差別もない世界が実現していけばいいなと私も思っています。「今すぐ!」と思うと難しすぎて悲しくなっちゃうけど、たぶん、500年後くらいに:)
あるいは、おっしゃってくださっているように、ほんの一瞬の出会いでも:)
さて、初めてコメントにコメントするので、ちゃんと反映されるかどうか心配です~。